温度感受性高分子

  低温では親水性で水によく溶けるが、ある温度以上になると疎水性となって水に溶けなくなる面白い性質をもった高分子が知られています。このような温度によって性質を変える高分子を温度感受性高分子といいます。また、水溶性〜水不溶性に変化する温度を下限臨界溶液温度(Lower Critical Solution Temperature: LCST)と呼びます。
  下の写真は、LCST以下(左側)およびLCST以上(右側)での温度感受性高分子の水溶液の様子です。LCST以下では溶液は透明で高分子が溶けていますが、LCST以上では、溶液は白濁して高分子が不溶化していることがわかります.このような温度感受性高分子をリポソームの表面に付けることによって、温度に対して応答性を示す温度感受性リポソームを作製することが可能です。

Drawing: K. Yoshino

当サイト内コンテンツの無断転載・無断利用はご遠慮ください。