大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻 応用化学分野  
English  
    物理化学研究グループ(松岡研究室)
 
JST戦略的創造研究推進事業 ACCELプログラム
「PCPナノ空間による分子制御科学と応用展開」



PCP(多孔性配位高分子/多孔性金属錯体)は,金属イオンと架橋有機配位子とが三次元構造体を
形成した有機-無機ハイブリッド型の多孔性材料であり,均一な骨格に基づく高い比表面積を有する.
また,その有機部位,無機部位を適切に組み合わせることで細孔構造や表面機能といった物理的,
化学的特性の制御が可能である.この構造の多様性や柔軟性から,従来の無機材料,有機材料単独
では成し得ないユニークかつ優れた機能を発現する.近年では,これら特徴を活かして,ガス分離材,
吸着材,センサー,触媒といった多種多様な分野への応用を目指した研究が急速に進展している.
 
 ACCELプログラムでは,高難度ガス分離を実現
するPCPの開発,実用化をメインテーマに据え,
研究開発を進めている.実用化を目指す上では
安定性や成形性の確保が求められるが,他の物質と
適切に複合化することにより,実用に資する特性を
獲得させられる可能性がある.
 このような背景の下,当該研究グループでは,
安定でかつ成形性に優れた無機多孔体とPCPとを
複合化することで,成形性、熱的安定性、寿命の
向上,さらには新規吸着特性の発現や高効率
触媒プロセスの実現を志向した研究を進めている。